昔話の物語トレーニング

著作権ないし、象徴的だし、隠喩もあるし、人が心に残ったことしか残らないし、昔話を思い出して、それを煮込んで自分のものにするというトレーニングはかなり使えるのではないかと思っている。

爺さんと婆さんには子供がいなかった。そこへ子供が現れる。子供は大きくなり、旅に出る。旅の途中で仲間が増え、鬼を退治する。故郷に戻り、爺さん婆さんと幸せに暮らした。……英雄神話の多くがこの方式で成り立つ。これをできるだけ細かく描写していってもいいが、何回もやれるものじゃないし、すぐにつまらなくなるので、置換していくことにする。

まず、子供がいない爺さん婆さんを置き変える。これは爺さん婆さんでなくても良い。つまり故郷、明確な親じゃないものに援助されて育つということ。博士でもいい。抽象的な捉え方ができれば物語はネタとなるシチュエーションを代替して全く別のものにすることができる。

時代を変えるだけでも良い。星を変えても良いが、どういう常識があるか説明が面倒なので、そういう設定好きじゃない限り無理に異世界にする必要はない。

ある普通の町にUFOがやってくる、その日子供のできなかった夫妻に子供ができる。その日かはわからないが、とにかく子供ができた。生まれた子供は不思議な力を持っていて、町を荒らしている不良グループをぶちのめす。何かに突き動かされるように旅に出た少年は途中で自分と似た力を持った仲間を見つけ、自分達を呼ぶ声のする地へ向かう。やがて、かつてUFO騒ぎがあった時生み出された化け物が住む場所にやってきた少年達は眠りから目覚めた高カロリー消費の化け物を倒す。化け物はかつて文明のない時代UFOの遺伝子操作で生み出された化け物で、あまりに消費カロリーが激しく、うまく環境に適応できず食いつくし食料が尽きたので長い冬眠に入った。それを始末するのと、失敗を繰り返さないため、低カロリーで強い力が出せる個体を複数体作って化け物を倒しに向かわせた。

なんだかよくわからないので、UFOの設定を考える。UFOは時空を超えて情報を届ける高度な文明のデバイス。もう絶滅した高度な文明の生命体が、あらゆる星で適応力の高い生物に自分達の意識をインストールして生き残ろうとするために生み出したもの。バランスを壊すというのが認識されたら、その個体を排除して、調整するために別の実験をくりかえす。

そもそも、異世界は現実世界があって、それとの差異を強調する必要があるので、まずは現実はどうかということを読者に知らしめなければならない。空想でもしっかりした常識が作れるならそれほど資料は必要ない。人が気持ちよくなれる世界が作れればいいだけだ。専門知識が必要な描写はそういうのが好きな人だけで勉強しておけば良い。

こっちは趣味でできる範囲、つまり苦労をなんとか避ける工夫をしていかなければ完成しないのだ。職業物書きじゃない限り、いきなり変な気合い入れて資料を総ざらいして書き上げるとかやらなくて良い。絶対続かないし。もっと適当に自炊する感覚でやれば良いだろう。

設定とか、細かい描写、学校が何時に始まって何時に終わるのか、そんなことに興味がわかないなら、そういう話は書けないので、調べずに書けるものなんて限られているが、それでも適当に話を作るならどうでも良いだろう。人を釣ったり、騙したりする必要があるならそれも重要だが、リラックスやストレス発散目的の文筆ならどうでも良い。

4/27/2016 09:36:00 AM