物語の葛藤

葛藤とは欲と現実のせめぎ合いだ。

内面的な葛藤であれば、楽したいとか、有利になりたいとか、これが心地よいとか、そういう、描かれる人物がどうしても欲しい、という欲求から生み出されるものがあり、しかしやってしまうと大変なことになるかもしれないみたいなものである。やりたくてしょうがないのだからやれば良いだろうが、それをやってしまうと危険になってしまうから、自制しなくてはならなくなって、葛藤が生まれる。例えばダイエットしなかったら太りすぎで死ぬが、それでも甘いものやピザやパスタをたらふく食べたいという欲求と戦う心……それが内面の葛藤である。

外面的な葛藤は(ア)を選ぶか、(イ)を選ぶかであるが、それが例え商品や異性などの具体的なものであっても必ずその先にある「何か」を象徴しているのだ。その象徴しているものをしっかりと描写すれば例えくだらない買い物の迷いであっても興味深いものとなる。

外部の要因による葛藤は、(ア)であれば天国だが、(イ)であれば地獄……というもの。自分が決めることができないことで乗るか反るかをやらないといけない場合の葛藤だ。それまで様々な根回しだのなんだの散々やったあげく、結局最後は神頼み、あとは運を天に任せる、的なやりかたにしなければならない。いきなり宝くじを全財産はたいて買った、負けたら一家心中とかアホ感を出したギャグにしたいなら別だが、普通のお話にしたいなら、ひねりを入れるべきだ。伏線の張り方などでいくらでも拡張可能だろう。

葛藤を簡単に言うと、読者を「どうなるのか」とくぎ付けにする手法である。ちゃんとそれを選ぶのか、どちらを選ぶのか、どちらが選ばれるのか……そういうどうなるかわからない状況を提示して、読者の興味をひくものである。どちらかが選ばれたとしても、それだけで終わらず、どうなってしまうのか、という先が気になる設定のほうが良いが、とりあえずはどっちになるのか、という部分だけでも楽しめるように書けるようになれば、葛藤の描き方がうまくなるのではないだろうか。

5/04/2016 10:29:00 PM