ミニマリストは野生的であれ

ミニマリスト、断捨離、シンプルライフ、持たない生活……物が少ない主義の種類は多くあるが、何となく違いはある。独断と偏見で分けてみよう。

持たない生活。家事全般を時短で楽にするのが主な目的。目指すのは女性が多い。整理整頓する手間をなくし、管理するものを最低限にしたやりくり上手を目指す。

シンプルライフ。家事を簡便にするよりも見た目のオシャレさに重きを置いている。明るい木目調の家具や床、少ない物、ごちゃごちゃした物を目の前に出さないのは、管理という以上に美観へのこだわりがある。海外のミニマリストと呼ばれる人種はシンプルライフに近い美観主義だったりする。日本の狭小住宅では物が多いのは死活問題なので、もとより海外よりも最小構成になりやすく、その上で美観へのこだわりを強めている感じ。

断捨離。汚部屋、ゴミ屋敷脱却、管理不能な状態から逃げ延びるための方法論。溜め込みやすい人は常に意識し続けなければすぐに滅茶苦茶な部屋になるので、その抑止力としての思想。提唱者が「何を残すかを決めるためのもの」などと意味不明な事を言い始めているが、概念が知れ渡り必要とする人が減ったので悪あがきしてるだけだろう。

ミニマリスト。基本はミニマルアートと一緒で何かを「際立たせる」のが目的である。何を際立たせるかと言うと、美観ではなく機能だ。最小限に必要とされる装備のみで全ての事に当たる、何かがあった時本当に機能するかどうかが一番重要。無駄を無くしてより純粋に機能性を際立たせる。単に少ない、シンプルというわけではなく、目的に向けて洗練されているかどうか。iPhone4sあたりまでの設計思想に近い。

原始時代、狩猟採集していた人類は余計な物を持つことはなかった。下手に装備を増やすと機動性が落ち、それが影響して結果が悪化するからだ。複雑な物もないため、基本的な装備で生活の全てを間に合わせて目的の獲物を狩りにいく。道具が必要になればその場で作り、いらない物は捨てていく。物があれば安心、というのは溜め込みをはじめた農耕時代の幻想で、物が少ない方が安心感がある時代の方が人類史としては長かったのだ。

物が少ないだけではなくその機能性や目的に向けて洗練されたシンプルな物に安心感を得るというのは本能的なことであるといえる。人間本来の自由な感覚、野生時代の感覚を取り戻して狩猟時代の熱を取り戻すためにはミニマリストは時短家事やら、美観やら、持たない工夫みたいな農耕の村社会みたいな常識を離れて、本能に忠実になることだ。

ミニマリストという名前のイメージがそうじゃないというのもわかるので、別な名前をつけても良いが、ミニマルアートが目指した境地が「際立たせる」という部分なのでちょうど良いと思うのだ。

1/27/2017 06:27:00 AM