文章はストーリーには関係ない

文章読本みたいなものがよく出版されていて、それを読めばストーリーが書けるような気になるが、実際には文章はストーリーとは関係ない。それは論文でもそうだ。文章のルールがわかってもいい論文が書けるとは限らない。

さて、ストーリーを作りたいなら、自分が放っておいても考えてしまうことをベースに、誰かに言わずにはおれないことを書くのが良い。その際文章力はどうでも良い。文章のうまさが影響するのは人にどう見せるかというだけなので、最初はそんなところに気を使わず、とにかく出発させて到着させるのだ。その道中をうまいことまとめるのは旅の後でいいのだ。

それよりも自分がこれだと強く考えている何か感覚的な物を前面に押し出して、そこにどうやって繋げていくか検証していくというのがいい結果を生み出す方法である。「これが見せたい」という何かの欲が強く自分にない限り出発も到着もしない。文章のうまさはどうでも良い。

文章のうまさが意味を持ち始めるのは強く描きたいと思っているシーンをまとめて繋げる時だ。大したルールは無い。好きな小説を二、三冊読めば文章のルールなんてすぐわかる。同じ言葉を連続で書かないとか、擬音をダイレクトに書かないとか、とじカッコに丸はつけないとか……わざとそうしてカッコ悪くする手法もあるので適当に文章を書いていればいつの間にか書けるようになっているはず。

好きな文章、言葉選びというのが作家によってあるとは思うが、それは文章が上手いのではなく、言葉の素材を活かす方法がわかっているということだ。あえて文章セオリーに従わないということも雰囲気出しのためにやってみたりする。

直接ストーリーと直結するのは自分が描きたいと望むシーンであり、文章はそこへの導線をスムーズにする道具でしか無い。

5/02/2017 09:00:00 AM